2026.01.30
乳歯の理想の歯並びとは?歯並びが悪い原因や、理想を目指すためにできること
この記事を監修した人
C&C美原デンタルクリニック院長
杉田彰久
院長の杉田は成人・小児矯正を含めた各種先進医療を幅広く診療しており、口腔内の全体を診る全顎的な治療が可能です。特にマウスピース矯正治療を得意とし、MeLoS認定アライナー教育担当講師でもあります。患者様の希望や不安を丁寧に伺い、幅広い治療計画から患者様に適した治療方法を一緒に考え、地域のかかりつけ歯科医を目指しています。
お子様の歯並び、「乳歯だからいずれ生え変わるし」と軽く見ていませんか?実は、乳歯の歯並びは永久歯の生え方だけでなく、お子様の健やかな成長全体に深く影響を及ぼします。
お子様の笑顔と健康な未来のために、ぜひ参考にしてください。
乳歯の理想の歯並びとは

お子様の歯並びは、将来の健やかな成長にとって、とても非常に大切な土台となります。乳歯の歯並びは、将来の永久歯の並び方や、お子様の全身の健康にも大きく影響するからです。では、一体どのような状態が理想的な乳歯の歯並びと言えるのでしょうか。主には、次の2つの重要なポイントが挙げられます。
- 歯と歯の間に適切な隙間があること乳歯の時期には、通常歯と歯の間に適度な隙間があることが、むしろ理想的な状態です。
- 上下の歯が正しく噛み合っていること上の歯が下の歯をわずかに覆い、奥歯同士が強くしっかりと噛み合っている状態が理想的です。
乳歯の歯並びが悪くなる原因

先天的要因
乳歯の歯並びが悪くなる原因のうち、生まれながらに持っている要因を「先天的要因」と呼び、遺伝によって受け継がれる可能性のある特徴も含まれます。お子様の顎の大きさと歯の大きさのバランスが悪いと、歯がきれいに並びきらないことがあり、顎が小さいのに対して歯が大きい場合、歯が重なり合ってガタガタの歯並び(叢生)になりやすい傾向があります。
生まれつき歯の本数が足りない先天欠如歯の場合、歯が足りないと、隣の歯が空いたスペースに傾いてきたり、歯と歯の間に大きな隙間ができたりして、全体の歯並びのバランスが崩れてしまいます。これらの先天的要因は、お子様自身で変えることはできませんが、早期に発見し、適切な時期に歯科医院で相談することで、将来の永久歯の歯並びや顎の成長への悪影響を最小限に抑えることが可能です。
後天的要因
乳歯の歯並びが悪くなる原因には、成長過程での習慣や癖が関係する「後天的要因」も多く、親御さんの関わり方によって改善できる可能性があります。
指しゃぶりは、前歯を継続的に前に押し出す力となり、「出っ歯」や「開咬」の原因となるため、3歳を過ぎても続く場合は注意が必要です。鼻ではなく口で呼吸する癖があると、口周りの筋肉のバランスが崩れ、上顎が十分に成長せず狭くなります。
現代の食生活では、やわらかい食べ物を好む傾向があり、食べ物をしっかり噛む「咀嚼」の回数が減りがちです。咀嚼回数が少ないと顎の骨が十分に成長せず、永久歯が並ぶためのスペースが不足し、歯並びが悪くなる原因となります。
これらの後天的要因は、ご家庭での意識と適切な介入によって改善できる可能性があります。必要に応じて歯科医師に相談することが大切です。
乳歯の歯並びが悪いとどうなる?

虫歯や歯周病のリスクが高まる
歯並びが悪いと、歯と歯の間に隙間ができたり、歯が重なり合って生えていたりすることがあり、毎日歯磨きを丁寧に行っても、きれいに汚れを落とすことが非常に難しくなります。歯ブラシの毛先が届きにくい部分には、食べかすやプラークと呼ばれる細菌の塊が残りやすくなってしまいます。
歯並びが不規則な場所では、歯ブラシが均等に当たらないため、どうしても磨き残しが増えてしまいます。磨き残された食べかすやプラークは、虫歯菌や歯周病菌にとって繁殖しやすい環境を提供します。
虫歯菌が作り出す酸によって、歯の表面が溶かされ、虫歯が進行しやすくなります。歯と歯茎の境目にプラークが溜まり続けると、歯茎に炎症が起き、歯周病になりやすくなります。早期に歯並びの問題に気づき、適切な対策を講じることが、お子様のお口の健康を守る上で非常に重要です。
滑舌が悪くなりやすい
歯並びは、言葉を正しく発する際の滑舌にも大きく関係しています。言葉は、舌や唇、そして歯といったお口の中の器官を連携させて音を作り出す動作によって成り立っています。サ行、タ行、ラ行の音は、舌先が前歯の裏側に触れたり、上あごに軽く触れたりすることで作られますが、前歯の間に隙間が多い「すきっ歯」や、前歯が前に出ている「出っ歯」の場合、舌が適切な位置に届きにくくなります。
ハ行の音は、息がスムーズに抜けることで発音される音ですが、歯並びが乱れていると、空気の流れが阻害されたり、不必要なところから息が漏れたりして、きれいに発音できないことがあります。
正しい発音を身につけることは、円滑な会話だけでなく、自信を持って話すことにもつながる大切な要素です。
咀嚼に悪影響がある
咀嚼は消化吸収を助け、身体全体の健康を保つ上で大切な機能です。乳歯の歯並びが悪いと、咀嚼機能にも悪影響が出ることがあります。歯並びが乱れていると、上下の歯がきちんと噛み合わない部分が生じ、食べ物を効率よく均等に噛み砕くことが難しくなります。その結果、特定の歯に過剰な負担がかかり、歯の寿命を短くすることにも繋がります。
食べ物を十分に噛み砕けないまま飲み込むと、消化器官に大きな負担がかかり、消化不良を起こしやすくなります。左右の歯で均等に噛むことができない状態が続くと、顎の筋肉や骨の成長に偏りが生じる可能性があります。しっかり噛むことは、お口の健康だけでなく、全身の健康にも深く関わっています。
乳歯の理想の歯並びを
目指すには

口まわりの癖を改善する
口まわりの癖は、歯並びが悪くなる原因の一つです。これらの癖は顎や歯に不自然な力を与え、歯並びを悪くする原因となるため注意が必要です。具体的に注意したい口まわりの癖は、指しゃぶり、舌突出癖、口呼吸です。
3歳を過ぎても続く指しゃぶりは、上の前歯を継続的に前に押し出す力となり、上顎前突や開咬になるリスクを高めます。舌突出癖は、飲み込む際に舌を無意識に前歯に突き出す癖のことで、前歯が前に押し出され、歯と歯の間に隙間ができたり、開咬につながったりします。
口呼吸の癖があると、常に口が開いた状態になりがちで、口周りの筋肉が緩むことで、上顎の成長が妨げられ、歯が並びきるスペースが不足しやすくなります。これらの癖が続く場合は、歯科医師に相談し、口腔筋機能療法などを用いた指導やトレーニングを受けることが可能です。
癖の改善は、歯並びだけでなく、発音や全身の健康にも良い影響をもたらします。
正しい姿勢で過ごす
お子様の歯並びや顎の成長には、日頃の「姿勢」が深く関わっています。悪い姿勢は、頭や顎の位置に影響を及ぼし、歯並びの乱れや顎の不均等な成長につながることがあります。
特に気をつけたい悪い姿勢の例は以下の通りです。猫背になると、頭が体の前方に突き出し、顎が後ろに引っ込みやすくなります。その結果、口呼吸になりやすく、口腔内の乾燥や細菌の繁殖を招きやすくなります。顎の正常な前方への成長が妨げられ、上顎と下顎のバランスが崩れる原因となることがあります。
片方の手で頬杖をつく癖は、顎の片側に継続的に不均等な圧力がかかります。歯並びが歪んだり、噛み合わせがずれたりすることがあります。
正しい姿勢を保つことは、顎の健やかな発育と理想的な歯並びを育む上で不可欠です。ご家族が日常生活でお子様の姿勢に気を配り、サポートしてあげることが大切です。
歯列矯正をする
乳歯の時期に歯並びの乱れが見られる場合、早期に歯列矯正を検討することは、お子様の将来の永久歯の歯並びにとって非常に有効な「土台作り」となります。この時期に行われる矯正治療は「一期治療」と呼ばれ、成長期にある顎の骨を正しい方向に誘導し、永久歯がきれいに生え揃うためのスペース確保を主な目的としています。
適切な時期に一期治療を行うことで、将来的なお子様の負担を大きく軽減できることを私たちは日々実感しています。
マウスピース矯正
お子様の歯列矯正において、見た目を気にせず治療を進めたいというご要望は多く聞かれます。透明なマウスピースを使った矯正方法は、そのようなお子様やご家族にとって有効な選択肢の一つです。
また、マウスピースを外して丁寧に歯磨きができるため、虫歯や歯周病のリスクを低減しやすくなります。マウスピース矯正が、お子様のお口の状態や歯並びの乱れの程度に適しているかどうかは、精密な検査と診断が必要です。
プレオルソ
プレオルソは、混合歯列期のお子様を対象とした、取り外し可能なマウスピース型の矯正装置です。プレオルソの主な特徴は、顎の成長を積極的にサポートすることです。顎の骨の成長を正しい方向へ誘導し、特に顎が小さく、永久歯の生えるスペースが不足しているお子様にとって有効です。
さらに、舌の正しい位置と使い方を学ぶことも可能です。プレオルソは、舌が本来あるべき正しい位置に収まることを意識させ、舌の筋肉を正しく使う練習を促します。
MFT
MFTとは「口腔筋機能療法」の略称で、歯並びや顎の成長に関わる口の筋肉を正しく使えるようにするトレーニングです。私たちは歯並びを悪くする根本的な原因である「癖」を改善することが、長期安定につながると考えています。
MFTのトレーニングは自宅で毎日実践できる簡単な「お口の体操」のようなものです。MFTは他の矯正治療と併用することでより良い治療結果が期待でき、治療後の後戻りを防ぐ上でも役割を果たします。
子どもの歯並びに不安がある方は、
堺市美原区の「C&C美原デンタルクリニック」へご相談ください

お子様の歯並びに不安がある方は、堺市美原区の「C&C美原デンタルクリニック」へご相談ください。お子様の歯並びは、健やかな成長の重要な一部です。当クリニックでは、お子様一人ひとりの成長段階と歯並びの状態を詳しく診察し、将来を見据えた最適なアプローチをご提案しています。
お子様の年齢や歯並びのタイプに応じて、プレオルソ、マウスピース矯正、MFT(口腔筋機能療法)の中から、お子様に最も適した計画を一緒に検討していきます。
矯正相談は無料ですので、一度歯並びを確認しにお越しください。お子様の歯並びに関するあらゆる疑問やご不安に対し、専門の知識を持つ医師がご説明いたします。