2026.01.23
2歳児の歯並びが悪い?気にすべきケースや歯並びが悪化する原因など解説
この記事を監修した人
C&C美原デンタルクリニック院長
杉田彰久
院長の杉田は成人・小児矯正を含めた各種先進医療を幅広く診療しており、口腔内の全体を診る全顎的な治療が可能です。特にマウスピース矯正治療を得意とし、MeLoS認定アライナー教育担当講師でもあります。患者様の希望や不安を丁寧に伺い、幅広い治療計画から患者様に適した治療方法を一緒に考え、地域のかかりつけ歯科医を目指しています。
お子さまの成長を見守る中で、2歳頃の乳歯の歯並びについて不安を感じる保護者の方は少なくありません。実は、乳歯の時期の歯並びは、将来の永久歯の生え方や顎全体の健やかな成長に大きく影響を及ぼします。
出っ歯や受け口、歯のデコボコなど、乳歯の段階で注意すべきサインを見過ごすと、将来的に大きな問題につながることも。この記事では、2歳児の歯並びで特に気にすべきケースと、その後の悪化を招く原因について歯科医師の視点から詳しく解説します。
2歳児の歯並びで気にすべきケース・気にしなくて良いケース

2歳児の気にすべき歯並び
2歳ごろの小さなお子さまの歯並びの中には、その後の大切な永久歯の成長や顎の正常な発達に影響を与える可能性があるものがいくつか存在します。
早期にそうしたサインに気づき、必要に応じて専門家である歯科医師に相談することは、お子さまの健やかな成長をサポートし、将来の大きな負担を避けるためにも非常に重要です。具体的には、以下の4つのような歯並びには特に注意が必要です。
出っ歯
出っ歯とは、上の前歯が下の前歯よりも大きく前に突き出ている状態を指す一般的な表現です。歯科医学的には「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」とも呼ばれます。2歳のお子さまの場合、口を閉じようとしても上の前歯が下の唇に隠れず、常に露出しているように見えることがあります。また、上の前歯が下の唇の上に乗り上がっているように見えることも特徴です。
受け口
受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態を指します。歯科医学的には「下顎前突(かがくぜんとつ)」と呼ばれます。2歳のお子さまの場合、口を閉じたときに、下の顎全体が上顎よりも大きく見えたり、下の唇が上唇よりも前に突き出ているように見えることがあります。
受け口の原因は、遺伝的な要素が大きいと考えられていますが、舌の癖や下唇を吸う癖、あるいは飲み込み方の癖などが影響することもあります。例えば、食べ物を飲み込む際に舌を下顎に押し付けるような癖があると、下の顎が前に成長しやすくなると言われています。
開咬
開咬とは、奥歯をしっかりと噛み合わせた時に、上の前歯と下の前歯の間に隙間ができてしまい、前歯同士が全く触れ合わない状態を指します。開咬の主な原因として、長期間にわたる指しゃぶりや、おしゃぶりの頻繁な使用、あるいは舌を前歯の間に突き出す「舌癖」などが挙げられます。
これらの癖が、まだ軟らかいお子さまの顎の骨や歯の並びに影響を与え、開咬を引き起こすことがあります。
叢生
叢生(そうせい)とは、歯がでこぼこに生えていたり、互いに重なり合って生えていたりする状態を言います。これは、顎の大きさが小さすぎたり、一本一本の歯の大きさが顎のスペースに対して大きすぎたりすることが主な原因で起こります。
2歳のお子さまの乳歯の段階では、まだ顎が成長途中のため、叢生が永久歯ほど顕著に見えることは比較的少ないかもしれません。しかし、すでに歯が重なり合って生えている箇所がある場合は、注意が必要です。
2歳児の気にしなくて良い歯並び
お子さまの歯並びを注意深く見て、少しでも気になることがあると、保護者の方としては将来を不安に感じるのは当然のことです。場合によってはお子さまの顎の正常な成長とともに自然に改善したり、乳歯から永久歯へのスムーズな生え変わりによって問題が解消されたりするため、過度に心配する必要は全くありません。
どのような歯並びであれば、一旦は安心できるのか、具体的に詳しく見ていきましょう。
すきっ歯
2歳のお子さまの歯並びで、「すきっ歯」が見られると、「このまま隙間が空いたままなのかな」「歯並びが悪くなってしまうのではないか」と心配される保護者の方もいらっしゃるかもしれません。しかし、乳歯の時期に歯と歯の間に隙間がある状態は、歯科医学的には「空隙歯列(くうげきしれつ)」と呼ばれ、多くの場合、全く問題ありません。
前歯が斜めに生えている
2歳のお子さまの前歯が、少し斜めに生えているように見える場合、「このまま歯並びが悪くなってしまうのではないか」と心配になることがあります。多くの場合、お子さまの顎が成長し、他の乳歯が全て生え揃っていくにつれて、歯並び全体のバランスが整い、斜めに見えていた前歯も自然にまっすぐになっていく傾向があります。
また、将来的に乳歯が永久歯に生え変わる際にも、永久歯は乳歯とは異なる角度で生えてくるため、歯の向きが調整されることが期待できます。
2歳児の歯並びが悪くなる原因

遺伝
お子さまの歯並びが悪くなる原因の一つとして、ご両親やご家族からの遺伝的な影響が挙げられます。例えば、お父さんやお母さんのどちらかの顎の骨格が小さい場合、お子さまも顎が小さくなる傾向が見られることがあります。
また、一本一本の歯の大きさや形、生えてくる位置なども遺伝によって似ることがあるのです。「遺伝」と聞くと、治療は難しいのではないかと諦めてしまいがちですが、決してそれだけではありません。
遺伝的な傾向があるお子さまでも、早期に原因となる癖の改善や適切な管理を行うことで、歯並びの悪化を最小限に抑えたり、良い方向へ導いたりすることが可能です。
口腔悪習癖
お子さまの口腔悪習癖は、歯並びを歪める原因となります。2歳ごろのお子さまは顎の骨や筋肉が発達途中のため、癖が歯並びに影響を与えやすいです。代表的な口腔悪習癖と、歯並びへの影響は以下のとおりです。
指しゃぶり
長期間の指しゃぶりは、上の前歯を前に押し出し、下の前歯を内側に倒す原因となります。 この癖が原因で、出っ歯や開咬を引き起こすことがあります。
舌癖
舌を前歯の裏側に押し付けたり、歯と歯の間に挟んだりする癖を指します。
口呼吸
鼻ではなく口で呼吸することが習慣になっている場合、お口が常に開いている状態になります。
姿勢が悪い
歯並びのわずかな乱れは全身の姿勢と密接に関わっており、頭の微妙な位置や姿勢は顎の位置や噛み合わせに大きな影響を与えます。
例えば、猫背は顎を後ろに引っ張り、下顎の正常な発育を著しく阻害したり、上下の顎のバランスを崩したりすることがあります。その結果、出っ歯や受け口のような不正咬合につながるリスクが非常に高まります。
長時間うつむくような姿勢で過ごすことも、頭の位置を前にずらし、顎の正常な発達を著しく妨げる可能性があります。良好な姿勢を保つことは、顎の骨や筋肉が正常に機能し、バランス良く成長するために絶対に不可欠です。
顎が未発達で小さい
現代のお子さまの歯並びの問題で、最も懸念されることの一つに、顎の成長が十分に促進されず、小さくなってしまうケースがあります。歯が並ぶスペースが足りないと、一本一本の歯が適切に生えられず、互いに重なり合ったり、ねじれて生えたりする「叢生(そうせい)」という状態につながることが多いです。
顎の成長は、舌の圧力と頬の圧力のバランスによって形作られるため、このバランスが崩れると、V字型の狭い歯列になってしまい、歯が並ぶスペースが不足します。日常の食事において、意識的に噛みごたえのある食材を取り入れたり、一口ずつゆっくりよく噛んで食べる習慣を親子で実践したりすることをおすすめします。
2歳児の歯並びの悪化を防ぐには

定期的に歯科医院に通院する
お子さまの歯並びや口腔環境を守る上で、定期的な歯科医院への通院は不可欠です。定期検診では、虫歯の有無はもちろん、歯茎の健康状態や、お口の中に気になる点がないか確認いたします。
また、歯磨きの指導や食生活のアドバイスなども行い、ご家庭でのケアをサポートします。お子さまの歯が正しい位置に生えているか、上下の歯の噛み合わせに問題がないかなどを診察します。早期に問題を発見し、適切な対応を行うことで、将来的な矯正治療のリスクを減らすことができます。
ご家庭での日々のケアと合わせて、専門家による定期的なサポートを受けることが、お子さまの健やかな歯並びと、全身の健康的な成長を育むための大切な土台となります。
口周りの悪い癖の改善を始める
お子さまが何気なく行っている口周りの癖は、歯並びを歪ませる原因となることがあります。これらの癖は「口腔悪習癖」と呼ばれ、特に2歳ごろのお子さまは顎の骨や口の周りの筋肉が発達途中のため、その影響を受けやすい時期です。癖が長期間続くと、歯並びだけでなく、お顔の表情や呼吸、発音にも影響を与える可能性があります。
保護者の皆さまは、お子さまの普段の様子を注意深く観察し、もし気になる癖が見られたら、積極的に改善を促すようにしてください。当クリニックでは、お子さまの癖の状態を詳しく診断し、具体的な改善方法や、お口の周りの筋肉を正しく使うための「筋機能訓練(MFT)」などの指導を行います。お子さまの健やかな成長のために、ぜひ歯科医師にご相談ください
予防矯正を検討する
乳歯が生え揃い、永久歯への生え変わりが始まる前の時期は、歯並びの悪化を防ぐための「予防矯正」を検討する良い機会です。予防矯正は、本格的な矯正治療が始まる前に、お子さまの顎の成長を正しい方向へ導いたり、歯並びを悪くする癖を改善したりすることで、将来の歯並びの問題を未然に防ぐことを目的とした治療です。
特に、筋機能訓練は、お子さまが意識的に舌や唇、頬の筋肉を正しく使うことを促し、顎の成長や歯並びを自らの力で良い方向へ導くアプローチです。歯並びに少しでも不安がある場合は、早めに小児歯科や矯正歯科の専門医に相談することをおすすめいたします。
2歳児の歯並びに不安がある方は、
堺市美原区の「C&C美原デンタルクリニック」へご相談ください

お子さまの健やかな成長は、ご家族にとって何よりの喜びです。乳歯の歯並びは、これから生えてくる永久歯の並び方や、お子さまの顎全体の健やかな成長に、非常に大きな影響を与えることが分かっています。
C&C美原デンタルクリニックでは、小さなお子さまの歯並びに関する幅広いお悩みに、丁寧にお応えしています。お子さまの口元を拝見する際は、顎の成長段階や口周りの筋肉の使われ方まで診察いたします。
当クリニックでは、歯並びを悪化させる可能性のある「口腔悪習癖」を早期に改善へと導く予防矯正にも力を入れています。早期に適切な対応を始めることで、お子さまの健やかな未来の笑顔を育むための大きな一歩となります。まずはお気軽にご相談ください。無料の矯正相談会も開催しています。