2025.09.12
中学生で歯列矯正を始めるメリット・デメリット3つ。治療期間や費用も解説
中学生で歯列矯正を始めると、顎の成長を利用することで、大人の矯正に比べて歯がスムーズに動き、治療期間の短縮や抜歯リスクの軽減が期待できます。さらに、子供の矯正は、将来的な歯並びの問題を未然に防ぐという大きな利点もあります。
この記事では、後悔しない選択のために知っておくべきメリット・デメリットから、治療法ごとの期間や費用までを詳しく解説します。
中学生のうちに歯列矯正を
始めるメリット

大人に比べて歯が移動しやすい
中学生の時期は、歯列矯正を始めるのに適したタイミングと言えます。その最大の理由は、体の成長力を利用して歯を効率的に動かせる点にあります。中学生はまだ顎の骨が成長段階にあり、骨の代謝も活発です。
この成長期の特性を活かすことで、歯がスムーズに移動し、大人に比べて治療期間を短縮できる可能性があります。このように、中学生の成長ポテンシャルを最大限に活かすことで、より効率的で負担の少ない治療計画を立てやすくなります。
将来、見た目のコンプレックスを
感じづらくなる
中学生は自我が確立し、自分の容姿に非常に敏感になる多感な時期です。この時期に矯正治療を始めることは、見た目の問題を早期に解決し、お子様の健やかな心の成長を後押しします。歯並びが整うことで、自信を持って笑顔になれるようになり、口元を気にする必要がなくなり、自然で明るい笑顔が増えます。
コンプレックスが解消されることで自己肯定感が高まり、自分に自信がつき、勉強や部活動など、何事にも前向きに取り組む意欲が湧きやすくなります。矯正治療は、お子様の内に秘めた自信を引き出し、充実した学校生活を送るための大きな支えとなるのです。
長期的な虫歯予防につながる
歯並びの乱れは、見た目だけでなくお口の健康にも影響します。歯が重なり合っていると歯ブラシが届きにくい場所ができ、磨き残された歯垢(プラーク)は、細菌の温床である「バイオフィルム」を形成し、虫歯や歯周病の原因となります。中学生のうちに歯列矯正で歯並びを整えることは、これらのリスクを根本から取り除くことに繋がります。
歯並びが整うと歯磨きがしやすくなり、お口の中を清潔に保てます。正しい噛み合わせは、食べ物を効率良く噛み砕き、消化を促進するなど、全身の健康にも良い影響を与えます。
中学生のうちに歯列矯正を
始めるデメリット

部活動に支障をきたす可能性がある
矯正治療は、熱心に取り組んでいる部活動に影響を与える可能性があります。ラグビーや柔道、バスケットボールなど、選手同士の接触が避けられないスポーツでは、お口周りに強い衝撃が加わるリスクがあります。転倒したりボールが顔に当たったりした際、ワイヤー矯正の場合、装置が唇や頬の粘膜に食い込み、口内炎や裂傷を引き起こす危険性があります。
トランペットやフルートなど、管楽器を演奏する際にも影響が出ることがあります。マウスピース矯正では、装着したままでは正しい音が出しにくいと感じることがあります。治療開始前に歯科医師へ部活動について伝え、対策を一緒に考えることが不可欠です。
ある程度、親の管理が必要となる
中学生は心身ともに自立へ向かう時期ですが、治療の成功にはある程度保護者のサポートが必要となります。矯正装置がつくと歯の表面に複雑な微細な凹凸ができ、歯ブラシが届きにくい場所が増え、食べかすや歯垢が非常に溜まりやすくなります。
保護者は、夜の歯磨き後に磨き残しがないかチェックしたり、タフトブラシや歯間ブラシなど便利な清掃道具の使い方を一緒に練習し、習慣化を優しく後押ししましょう。定期的な通院への丁寧な付き添いや、治療へのモチベーションを保つための声かけも大切です。
矯正器具の見た目が
気になる場合がある
矯正器具の見た目が気になる場合があります。思春期は他人の目を意識しやすく、自分の容姿に敏感になる時期です。近年では目立ちにくい矯正装置が増え、希望に合わせて選べます。透明なブラケット・白いワイヤーは歯の色に近いセラミック製の装置や白いコーティングのワイヤーを使う方法です。
裏側矯正は歯の裏側に取り付けるため、外からは見えません。歯科医師と相談し、お子様自身が納得できる治療法を一緒に見つけましょう。
中学生におすすめの
歯列矯正方法

マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明な高品質樹脂製のオーダーメイド装置を使う治療法です。治療計画に基づき、形の違う装置を1〜2週間ごとに定期交換し、歯を少しずつ動かします。最大の利点は、装置が透明で非常に目立ちにくい点です。
加えて、従来の金属製の矯正装置と比較して、装着時の違和感が少ない点も大きな魅力です。しかし、マウスピース矯正の成功には、本人の協力が不可欠です。装着時間が短いと、歯と装置の間にズレが生じ、計画通りに歯が動きません。
ワイヤー矯正(表側矯正)
ワイヤー矯正は、歯の表側にブラケットを接着し、ワイヤーを通して歯を動かす方法です。矯正治療の中で歴史が長く、世界中で実績があるため、幅広い歯並びに対応できます。
表側矯正の特徴
- 対応できる症例の幅が広く、複雑な症例にも対応できます。
- 費用を抑えられ、裏側矯正やマウスピース矯正に比べて費用が抑えられます。
一方で、金属製の装置は見た目が目立ちやすい欠点があります。矯正装置の周りは歯磨きがしにくく、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。
ワイヤー矯正(裏側矯正)
ワイヤー矯正(裏側矯正)は、歯の裏側に装置を取り付けるため外から全く見えない治療法であり、「誰にも気づかれずに歯並びを整えたい」という希望を叶えられます。見た目を最優先に考える方に向いています。裏側矯正のメリットは、装置が外から全く見えないことであり、審美性が非常に高く、見た目を気にせず治療を進められます。
デメリットとしては、費用が高額になる傾向があることや、舌の違和感や発音への影響などが挙げられます。装置が直接見えないため、歯磨きは表側矯正以上に難しくなる点に注意が必要です。
中学生の歯列矯正にかかる期間

マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明な装置で目立ちにくいため、非常に人気の高い治療法です。歯を動かす動的期間は、一般的に1〜3年程度が目安ですが、この期間は患者様ご本人の協力度によって大きく左右されます。なぜなら、マウスピース矯正の成功は「1日20時間以上」という装着時間を守れるかどうかにかかっているからです。
装着時間を守れないと、マウスピースが歯に合わなくなってしまうことがあり、その場合、マウスピースの再製作が必要となる可能性があります。治療期間の延長だけでなく、追加で費用が発生する可能性もあるため注意が必要です。
ワイヤー矯正(表側矯正)
ワイヤー矯正は歯の表側に装置をつける信頼性の高い治療法です。歯を動かす期間は1〜3年程度が目安です。歯科医師が調整を行うため患者様本人の管理に左右されにくく、計画通りに進みやすいのが特徴です。重度のデコボコなど幅広い歯並びに対応できます。
ワイヤー矯正の期間は検査・診断から始まり、レントゲン撮影や型採りを行い、治療計画を立てます。次に歯にブラケットとワイヤーを装着し、月1回程度の通院で調整します。歯並びが整ったら装置を外し、保定装置の使用を開始します。
ワイヤー矯正(裏側矯正)
歯の裏側に装置を取り付ける裏側矯正は、外から全く見えないのが最大の利点です。動的期間の目安は2〜3年程度と、表側矯正に比べて少し長くなる傾向があります。技術的な調整の複雑さなど、期間が長くなりやすいのには専門的な理由があります。
具体的には、間接的な操作になるため、歯科医師の技術と経験がより重要になります。高度な技術が必要なため、治療経験が豊富な歯科医院を選ぶことが重要です。
中学生の歯列矯正にかかる費用

マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明な装置で目立ちにくいため、思春期のお子様に人気があります。費用は歯並びの状態や治療範囲によって変動しますが、全体の治療でおおむね60万円~100万円が目安です。費用の総額には、精密検査・診断料、装置(マウスピース)製作費用、調整料(管理料)、保定装置(リテーナー)料が含まれています。
ワイヤー矯正(表側矯正)
ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットをつけ、ワイヤーで歯を動かす治療法で最も実績があり、幅広い症例に対応できます。費用は全体の治療で60万円~100万円が目安です。費用の内訳は精密検査・診断料、装置料、調整料、保定装置料などです。ワイヤー矯正の大きな特徴は装置の素材を選べる点で、素材で見た目の印象と費用が異なります。
ブラケットの種類は丈夫なメタルブラケットと、透明感があり審美性に優れるセラミックブラケットがあります。メタルブラケットは安価で、セラミックブラケットはメタルより高価です。
ワイヤー矯正(裏側矯正)
ワイヤー矯正(裏側矯正)は、歯の裏側(舌側)に装置を取り付けるため、外からは矯正していることが全く分かりません。見た目を最優先したいお子様に適した方法ですが、費用は高額になる傾向があります。
見た目と費用のバランスを取りたい場合には、目立ちやすい上の歯だけを裏側矯正にし、下の歯は表側矯正にする「ハーフリンガル矯正」が良い選択肢となります。この場合、費用は80万円~130万円程度が目安となり、全ての歯を裏側矯正にするよりも負担を抑えられます。
お子様が中学生で矯正治療を検討されている方は、
堺市美原区の「C&C美原デンタルクリニック」へご相談ください

中学生の時期は、心身の成長と共に矯正治療を進める絶好の機会です。堺市美原区の「C&C美原デンタルクリニック」は、小児矯正を得意としています。まずはお気軽にご相談ください。無料の矯正相談会も開催しています。精密な検査結果に基づき、お子様一人ひとりに合わせた治療計画をご提案します。
初回のカウンセリングでは、最適な治療法の選択、治療にかかる具体的な期間と費用の総額、支払い方法、矯正中の痛みへの対処法、食事や歯磨きの工夫についてご説明します。ワイヤー、マウスピースなど、各装置の利点と注意点を比較し、お子様の歯並びや生活スタイルに最適な方法を一緒に考えます。