2026.10.21
出っ歯はマイオブレースで治療できる?向いているケースや注意点を紹介
この記事を監修した人
C&C美原デンタルクリニック院長
杉田彰久
院長の杉田は成人・小児矯正を含めた各種先進医療を幅広く診療しており、口腔内の全体を診る全顎的な治療が可能です。特にマウスピース矯正治療を得意とし、MeLoS認定アライナー教育担当講師でもあります。患者様の希望や不安を丁寧に伺い、幅広い治療計画から患者様に適した治療方法を一緒に考え、地域のかかりつけ歯科医を目指しています。
お子さまの出っ歯が気になっていませんか?見た目だけでなく、口呼吸や舌の癖など、口周りの機能が成長に影響している可能性があり、治療法についてお悩みの方も多いでしょう。
マイオブレースは、そのようなお子さまの出っ歯を改善に導く治療法の一つです。この記事では、マイオブレースの仕組みに加え、治療が向いているケースや、考慮すべき注意点を具体的に解説します。
マイオブレースで
出っ歯は改善できる?

マイオブレースは、お子さまの出っ歯を改善に導く治療法の一つです。出っ歯は、見た目のコンプレックスにつながるだけでなく、以下の機能的な問題を引き起こすことがあります。
- 口呼吸の習慣化前歯が前に出ていると口が閉じにくくなり、口呼吸が習慣化しやすくなります。
- 咀嚼や発音への影響前歯で食べ物をうまく噛み切れない、発音しにくいなど、日々の食事やコミュニケーションに支障をきたす場合があります。
- 顎や顔の成長への影響口呼吸が続くと、舌が正しい位置に収まらず、上顎の成長が不十分になることがあります。
マイオブレース治療は、これらの出っ歯の根本原因にアプローチし、お子さまの成長する力を利用して改善を目指します。

出っ歯の治療でマイオブレースが
向いているケース

出っ歯の治療でマイオブレースが向いているのは、口周りの悪い癖が原因で出っ歯になっているお子さま、特に顎が成長途中にある軽度から中程度の症状の方です。
口呼吸や舌癖がある
この癖があるとお子さまの唇は常に開いた状態になります。すると、本来、歯を内側に押さえる役割を持つ唇の力が弱まるため、上の前歯が前に出やすくなり、出っ歯につながる可能性があります。
また、舌が正しい位置(上あごのスポット)に収まらず、前歯を押すような舌癖がある場合も同様です。舌による持続的な圧力が歯にかかることで、歯が前方へ傾き、出っ歯を悪化させる原因となります。
さらに、舌が低い位置にあると、上あごの成長が十分に促されず、歯が並ぶためのスペースが不足することもあるのです。
マイオブレースは、このような口呼吸や舌の悪い癖を改善するために開発された装置です。
装置を装着するだけでなく、専用のトレーニングを組み合わせることで、鼻呼吸を促し、舌を正しい位置へ誘導します。これにより、出っ歯の根本的な原因となっている習慣を改善し、お子さまの歯並びの健全な発達をサポートします。
顎が成長途中である
顎が成長途中にあるお子さまは、マイオブレースによる出っ歯の治療が特に有効です。マイオブレース治療の大きな特徴は、お子さまの持つ「成長する力」を利用して、顎の骨格的な問題に働きかけられる点にあります。お子さまの顎の骨は、成長期にその形や大きさが大きく変化します。
この時期にマイオブレースを使うことで、顎の骨が理想的な位置やバランスで成長するよう、無理なく誘導できるのです。例えば、上あごの成長が不十分で歯並びが狭くなっている場合でも、マイオブレースは顎の成長を促し、歯が並ぶための十分なスペースを作ることを目指します。
歯並びの乱れが軽度~中度である
軽度から中程度の出っ歯は、口呼吸や舌の癖など、日頃の機能的な問題が原因で発生しているケースが少なくありません。これらの癖が、歯に不適切な力を加え続けることで、歯が少しずつ本来の位置からずれていってしまうのです。
マイオブレースは、こうした口の悪い癖を改善し、口周りの筋肉(舌、唇、頬など)が正しく機能するようトレーニングします。筋肉のバランスが整うことで、歯は自然と本来あるべき位置へと誘導されます。
出っ歯の治療でマイオブレースが
向いていないケース
マイオブレースは、すべてのお子さまの出っ歯に万能な治療法ではありません。症状によっては、マイオブレースだけでの改善が難しいケースや、他の治療法を検討する必要がある状態も存在します。

重度の出っ歯である
歯の傾きが非常に大きい、あるいは上顎前突(じょうがくぜんとつ)が著しいなど、歯を大きく動かす必要があるケースでは、マイオブレースのみでは対応しきれない可能性があります。
骨格性の出っ歯である
骨格性の出っ歯は、歯並びそのものの問題だけでなく、上あごや下あごの骨の大きさや位置関係に原因がある状態を指します。たとえば、上あごの骨が過剰に発達していたり、反対に下あごの骨の成長が不十分であったりするために、全体として上あごが前に出ているように見えるケースです。
生まれつきの骨格的なズレが大きい場合には、マイオブレースによる筋肉へのアプローチだけでは十分な改善が期待できないかもしれません。
このような骨格の問題が強いケースでは、顎の成長を促す別の矯正装置を使ったり、成長期が過ぎてから外科手術と併用した矯正治療を検討したりすることもあります。
永久歯が生え揃っている
永久歯が生え揃っている場合、マイオブレースによる顎の拡大や骨格の改善効果は限定的です。
マイオブレース治療は、お子さまの顎が活発に成長する時期、特に乳歯と永久歯が混じり合う「混合歯列期(こんごうしれつき)」や、永久歯が生え始めたばかりの頃に始めることで、顎の成長を促し、永久歯が正しく並ぶスペースを確保することを目指す治療だからです。
顎の成長がある程度完了した大人や、成長期を過ぎたお子さまの場合、顎の骨そのものを広げたり、骨格的な位置関係を大きく変えたりすることは難しくなります。
そのため、永久歯が生え揃ってからの出っ歯の治療では、歯を一本ずつ直接動かすワイヤー矯正や、取り外し式のマウスピース型矯正装置などが主な選択肢となるでしょう。
装置を継続的に使用できない
マイオブレースの装置を継続的に使用できない場合、治療の成果が十分に得られない可能性があります。
マイオブレース治療は、毎日、日中の決められた時間と就寝時に装置を装着し、並行して口周りの筋肉トレーニングを行うことが重要です。装置の装着を怠ったり、決められた時間や期間を守れなかったりすると、期待される効果が得られにくくなってしまいます。
特に、お子さま自身が治療の目的を理解し、前向きに取り組む姿勢が成功の鍵を握ります。もし、お子さまが装置を嫌がって装着が難しい、あるいは保護者の方が装着の管理を継続することが負担に感じるような場合は、マイオブレース以外の治療法を検討することも大切です。
治療効果を最大限に引き出すためには、患者様ご本人とご家族の協力が不可欠といえます。
マイオブレースによる出っ歯の
治療の流れ

マイオブレースによる出っ歯の治療は、カウンセリングから始まり、精密検査、装置の装着とトレーニング、そして定期的な通院という段階を経て進みます。カウンセリングでは、まずお子さまの出っ歯の状態や、保護者の方がどのような治療を希望されているかをお伺いします。
歯科医師が直接お子さまのお口元を拝見し、保護者の方から具体的なお悩みや疑問を丁寧に聞き取ります。精密検査では、正確な診断のために、以下の検査を行います。
これらの検査から、歯並びの現状、顎の成長具合、呼吸の仕方、舌の位置、口周りの筋肉の癖など、マイオブレース治療に不可欠な多角的な情報を得られます。
特に、出っ歯の根本的な原因となっている口呼吸や舌癖があるか、顎がどの程度成長しているかなどを詳しく分析します。この結果をもとに、お子さまに適切な治療方法、装置の選び方、トレーニング内容を具体的に決定します。
精密検査の結果に基づいて、お子さまに合ったマイオブレース装置を装着し、お口の正しい機能を取り戻すトレーニングを始めます。装置の装着方法や、具体的なトレーニング内容は、歯科医師やスタッフが丁寧に指導します。
これらのトレーニングは、ただ装置を装着するだけでなく、お子さま自身が積極的に取り組むことで、お口の機能が自然に改善し、歯並びが整っていくことを目指します。
ご自宅での継続的な取り組みが、治療効果を最大限に引き出すために重要です。お子さまが楽しみながら続けられるよう、ご家族の協力も大切です。
お子さまの成長と治療の進み具合を確認し、必要に応じて装置の調整やトレーニングの指導を行うため、定期的な通院が必要です。通院の頻度は、治療段階によって異なりますが、通常は1ヶ月から2ヶ月に一度のペースでご来院いただきます。
マイオブレースで出っ歯を
改善するためのポイント

マイオブレース治療で出っ歯を改善するためには、お子さま自身の努力と、それを支えるご家族の理解・協力が重要です。この治療は、装置を装着するだけでなく、口周りの筋肉を正しく使うためのトレーニングを日々続けることで、歯並びの乱れの根本原因に働きかけます。
期待する効果を得るためには、歯科医師の指導を守り、継続して取り組むことが欠かせません。
マイオブレースの装着時間を守る
マイオブレースの装着時間は、治療効果を最大限に引き出すために最も大切な要素です。マイオブレース装置は、通常、日中1~2時間と就寝中に装着します。この時間を守ることで、口周りの筋肉が正しい使い方を覚え、舌の位置や飲み込み方といった悪い癖が少しずつ改善されていくのです。
装着時間が不足すると、筋肉の訓練が不十分になり、期待する効果が得られない可能性があります。毎日継続して装着することが、理想的な歯並びへとつながります。お子さまが習慣として身につけられるよう、ご家族でサポートすることが大切です。
トレーニングを毎日行う
マイオブレース治療では、装置の装着と並行して、専用の口腔周囲筋トレーニングを毎日行うことが重要です。このトレーニングの目的は、普段意識せずに行っている口の機能、例えば舌の正しい位置、唇をしっかり閉じる力、食べ物を正しく飲み込む動きを見直すことです。
出っ歯の原因は、間違った口の癖にあることが少なくありません。
トレーニングを通じてこれらの癖を改善し、口の本来の機能を取り戻すことが、出っ歯の根本的な解決につながると考えられています。たとえ短時間でも、毎日続けることが治療効果を大きく左右します。
定期通院をする
マイオブレース治療において、定期的に歯科医院へ通院することは成功に欠かせない要素です。通院のたびに、歯科医師が装置の機能性や装着状況、口腔周囲筋トレーニングの実施状況を細かく確認します。
治療の進捗に合わせて装置の調整を行ったり、お子さまの成長段階に応じた新しいトレーニング方法を指導したりすることもあります。問題点や気になることがあれば、早期に発見し対処することで、治療がスムーズに進みます。
また、疑問や不安を直接相談できる貴重な機会でもあります。ご自宅での取り組みを報告し、治療の成果を一緒に確認しながら進めることが、お子さまの治療へのモチベーション維持にもつながります。
マイオブレースで出っ歯の治療を
検討している方は、
堺市美原区の
「C&C美原デンタルクリニック」へ
ご相談ください

マイオブレース治療は、お子さまの出っ歯を改善に導く選択肢の一つです。しかし、「本当にうちの子に合っているのだろうか」「費用はどのくらいかかるのか」「他の治療法の方が良いのではないか」など、多くの不安や疑問を抱くのは当然のことといえます。
当クリニックでは、お子さま一人ひとりの歯並び、顎の成長具合、口周りの癖、さらには生活習慣までを丁寧に診察します。マイオブレースで出っ歯の治療をご検討中の皆様は、ぜひ小児矯正治療実績が豊富な堺市美原区のC&C美原デンタルクリニックへご相談ください。