2026.09.24
マイオブレースとプレオルソを徹底比較。違いや特徴、メリット・デメリット
この記事を監修した人
C&C美原デンタルクリニック院長
杉田彰久
院長の杉田は成人・小児矯正を含めた各種先進医療を幅広く診療しており、口腔内の全体を診る全顎的な治療が可能です。特にマウスピース矯正治療を得意とし、MeLoS認定アライナー教育担当講師でもあります。患者様の希望や不安を丁寧に伺い、幅広い治療計画から患者様に適した治療方法を一緒に考え、地域のかかりつけ歯科医を目指しています。
お子さまの歯並びや口元の癖が気になり、小児矯正を検討しているものの、マイオブレースとプレオルソの違いがわからず迷っていませんか?近年、お子さまの顎の成長をサポートし、歯並びの根本原因にアプローチするマウスピース型矯正装置として注目を集めています。
しかし、特徴や適応年齢が異なるため、どちらが適しているか判断が難しいと感じる方もいるでしょう。
この記事では、マイオブレースとプレオルソについて、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。具体的な違いも徹底的に比較します。
マイオブレースとは

マイオブレースは、子どもの歯並びを悪くしている口の癖(口呼吸や舌の位置など)を改善することで、顎の正しい成長を促し、永久歯がきちんと並ぶように導く矯正装置です。歯を直接動かす従来の矯正方法とは異なり、歯並びの根本的な原因にアプローチします。
歯並びの乱れは、遺伝だけでなく、普段の生活習慣でつく「癖」も大きな原因です。例えば、口呼吸、舌の位置が低い、飲み込むときの舌の使い方が不適切など、これらを「口腔周囲筋の機能不全」と呼んでいます。
マイオブレースは、これらの癖を改善し、口周りの筋肉を正しく使うことで、歯並びの根本原因に働きかけるのです。
主に成長期のお子さまが対象で、取り外しできるマウスピース型の装置を、日中1~2時間と寝ている間に装着します。装置の力だけで歯を動かすのではなく、お子さま自身の成長する力を引き出し、自然な形で良い歯並びを目指す治療法です。
マイオブレースのメリット
マイオブレースは、歯並びだけでなく、お子さまの健やかな成長を多角的にサポートする選択肢です。主なメリットは次のとおりです。
抜歯のリスク軽減
歯並びの根本原因にアプローチするため、将来的に歯を抜かずに矯正できる可能性が高まります。顎の成長を促すことで、永久歯が並ぶ十分なスペースを確保できるためです。
全身の健康への好影響
口呼吸の改善や舌の正しい位置の習得は、歯並びだけでなく全身の健康にも良い影響を与えることがあります。
- アレルギー症状の緩和や風邪をひきにくくなることが期待できます。
- 集中力の向上や姿勢の改善につながる可能性があります。
- 睡眠の質が良くなることも考えられます。
衛生的で負担が少ない
取り外し可能な装置なので、歯磨きがしやすく清潔に保てます。固定式の矯正装置と比べて、お子さまの食事や歯磨きへの負担も軽減できます。
マイオブレースのデメリット
マイオブレースは有効な治療法ですが、いくつか注意しておきたい点もあります。
お子さま自身の協力が不可欠
治療の成功には、お子さまご本人の積極的な協力が欠かせません。毎日決められた時間、きちんと装置を装着し、指示されたトレーニングを続ける必要があります。装着やトレーニングを怠ると、期待する効果が得られない可能性があります。
効果には個人差がある
マイオブレースの効果は、お子さまの成長段階や歯並びの状態、口の癖の強さなどによって個人差があります。そのため、治療の進み方や最終的な結果が異なることもあります。
適用範囲
主に乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」のお子さまが対象です。
すでに永久歯が生え揃っている場合や、非常に複雑な歯並び(重度の不正咬合)の場合には、マイオブレースだけでは十分な効果が得られない可能性もあります。その際は、他の矯正治療との併用や、より本格的な矯正治療が必要になることも考えられます。
マイオブレースの治療の流れ
マイオブレースの治療は、主に次のステップで進められます。
- 初診・精密検査お子さまの口腔内の状態、顎の成長具合、歯並び、口呼吸や舌の癖など、歯並びの根本原因を詳しく調べます。レントゲン撮影や口腔内写真などを用いて、総合的な診断に必要な情報を集めます。
- 診断・治療計画の説明検査結果をもとに、お子さまに合わせた具体的な治療方針と目標を、歯科医師が保護者の方へ丁寧に説明します。マイオブレースの装置の種類、おおよその治療期間、期待できる効果などについて、ご家族が納得できるまで話し合います。
- 装置の選択・装着指導お子さまの状態に適したマイオブレースの装置を選びます。歯科医師やスタッフが、正しい装置の装着方法や、口周りの筋肉を鍛えるトレーニングのやり方を指導します。
- 定期的な通院と経過観察数週間から数ヶ月に一度のペースで歯科医院に通い、装置の調整やトレーニングの進捗状況を確認します。お子さまの成長に合わせて治療を慎重に進めながら、必要に応じて指導を行います。
プレオルソとは

プレオルソは、成長期にあるお子さまの歯並びを改善するためのマウスピース型矯正装置です。この装置は、歯を直接動かすのではなく、口周りの筋肉のバランスを整えることで、顎の正しい成長を促し、永久歯がきれいに並ぶ土台をつくります。
具体的には、口呼吸や舌の不適切な位置といった歯並びを悪くする癖(口腔周囲筋の機能不全)を改善し、自然な形で良い歯並びへと導くことを目指すものです。主に乳歯と永久歯が混在する時期(混合歯列期)のお子さまが対象で、日中1時間と夜間の就寝中に装着します。
プレオルソのメリット
取り外しが可能で衛生的
食事や歯磨きの際に装置を外せるため、普段通りの生活を送れるだけでなく、口腔内を清潔に保ちやすくなります。固定式の矯正装置に比べ、虫歯のリスクを減らせるメリットがあります。
身体への負担が少ない
柔らかいシリコン素材でできており、装着時の痛みや違和感が少ない傾向にあります。また、歯を直接動かす力がマイルドなため、お子さまの身体に負担がかかりにくいです。
顎の成長をサポートし、全身の健康へも好影響
口周りの筋肉を正しく使うように促すことで、顎が適切な大きさに成長できるようサポートします。これにより、永久歯がきちんと並ぶスペースを確保し、将来的な抜歯のリスクを減らせる可能性があります。
さらに、口呼吸の改善や正しい飲み込み方が身につくことで、アレルギー症状の緩和や集中力の向上など、全身の健康にも良い影響をもたらすことが期待できます。
見た目が目立ちにくい
外出や学校にもっていく必要がないため、お子さまが学校生活や友人との交流の中で、見た目を気にすることなく治療を進められます。
プレオルソのデメリット
お子さまの協力が不可欠
治療の成功には、お子さま自身が決められた時間(日中1時間と就寝中)装置を装着し、指示されたトレーニングに取り組む姿勢が非常に重要です。装着やトレーニングを怠ると、期待する効果が得られない可能性があり、治療期間が長引くことも考えられます。
慣れるまで違和感を覚えることがある
装置の装着を始めたばかりの頃は、お口の中に異物感や違和感を覚えるお子さまもいらっしゃいます。しかし、これは一時的なもので、多くの場合は数日〜数週間で慣れていきます。もし、痛みが続くなど気になることがあれば、すぐに歯科医院に相談しましょう。
適用できる症例が限られる
プレオルソは、顎の成長を利用する治療法のため、主に乳歯と永久歯が混在する混合歯列期のお子さまが対象です。
すでに永久歯が生え揃っている場合や、著しく複雑な歯並び(重度の不正咬合)の場合には、プレオルソ単独での治療が難しいことがあります。その際は、他の矯正治療との併用や、より本格的な矯正治療が必要になる可能性もあります。
プレオルソの治療の流れ
プレオルソの治療は、計画から終了まで、以下のステップで進められます。
- 初回相談と精密検査お子さまの歯並びや顎の成長、口呼吸・舌の癖といった口腔周囲筋の状態を詳しく検査します。レントゲン撮影や口腔内写真などを用いて、総合的な診断に必要な情報を集めます。
- 診断と治療計画の説明検査結果に基づき、歯科医師がお子さまにプレオルソが適しているかを判断します。治療が適切と判断された場合、お子さま一人ひとりに合わせた治療計画(目標、期間、装置の種類など)を保護者の方へ丁寧に説明します。
- 装置の選択と装着指導お子さまの状態に最も合ったプレオルソの装置を選定します。正しい装置の装着方法、日中と夜間の装着時間、日頃のお手入れ方法、口周りの筋肉を鍛えるトレーニング(MFT)について具体的に指導します。
- 定期的な通院と経過観察数週間から数ヶ月に一度のペースで歯科医院に通い、装置の適合状態や治療の進捗を確認します。お子さまの成長や歯並びの変化に合わせて、装置の調整や追加の指導を行いながら、治療のゴールを目指します。
マイオブレースと
プレオルソの違い

マイオブレースとプレオルソは、いずれもお子さまの歯並びを悪くする原因となる口呼吸や舌の癖といった「口腔周囲筋の機能不全」に働きかけ、顎の正しい成長を促すマウスピース型の矯正装置です。
しかし、それぞれの装置にはアプローチや素材、適応年齢などに明確な違いがあります。具体的に何が同じで、何が違うのか。この二つの装置を比較すると、次のとおりです。
横にスライドしてご覧になれます。
| 項目 |
マイオブレース |
プレオルソ |
| 主な目的 |
口腔筋機能の改善による歯並びの根本原因解決 |
顎の成長誘導と歯並びの調整 |
| 素材 |
シリコン製で硬さが異なる複数の種類 |
比較的柔らかいシリコン製 |
| 作用のメカニズム |
口周りの筋肉の正しい使い方を習慣づける |
マウスピースの形状で歯や顎に力を加え成長を促す |
| 装着年齢の目安 |
3歳から15歳くらいまで幅広い |
主に3歳から10歳くらいの乳歯列期・混合歯列期 |
表に示したように、両者は似ているようで異なる特性を持つ装置です。
マイオブレースとプレオルソの
どちらが向いている?

マイオブレースとプレオルソは、お子さまの口元の悪い癖を改善し、顎の成長をサポートするマウスピース型矯正装置という共通点があります。
しかし、それぞれ得意とするアプローチや、適応するお子さまの状態が異なります。
どちらの装置がお子さまにとって適切か見極めるには、お子さまの年齢や現在の歯並び、顎の発育状況、口元の癖の種類、そして保護者の方が「どのようなゴール」を望むのかを明確にすることが重要です。
適切な装置を選ぶことで、お子さまの治療への負担を減らし、より効果的に良い歯並びと健康な成長へと導ける可能性があります。それぞれの装置がどのようなお子さまに適しているか、具体的に解説します。
マイオブレースが向いている方
マイオブレースは、口呼吸や舌の悪い位置、物を飲み込む際の癖など、「口腔周囲筋の機能不全」と呼ばれる習慣が歯並びの乱れに深く関わっているお子さまに向いています。
特に顎の成長が活発な混合歯列期(乳歯と永久歯が混在する時期)のお子さまに効果的と考えられています。マイオブレースは、これらの「癖」を積極的に改善することで、顎の骨が正しい方向に成長するよう促し、将来の深刻な歯並びの乱れを予防することに重点を置く治療法です。
例えば、次のような口元の癖が気になるお子さまに、マイオブレースが適している可能性があります。
- 5歳から10歳くらいで、口をポカンと開けていることが多い
- 指しゃぶりが続いている
- 舌が前歯を押し出す癖がある
- 口元に力がない
マイオブレースは、お子さま自身の成長する力を最大限に引き出し、自然できれいな歯並びを目指します。
そのため、毎日決められた時間、ご自身で装置を装着し、清潔に保つことができるお子さまや、保護者の方の積極的なサポートが得られる場合に、より良い治療結果につながりやすいといえるでしょう。
プレオルソが向いている方
プレオルソは、主に乳歯列期から混合歯列期(3歳から10歳くらい)にかけて、顎の骨の成長をサポートしながら、口周りの筋肉のバランスを整えることで歯並びを改善していきたいお子さまに向いています。
この装置は、比較的柔らかいシリコン素材でできているため、初めて矯正治療を受けるお子さまや、痛みや違和感に敏感なお子さまでも受け入れやすい傾向にあります。プレオルソが適しているのは、次のような状況のお子さまです。
- 口呼吸や舌を前に出す癖、唇を噛む癖など、口周りの筋肉の使い方が原因で歯並びが乱れている
- 出っ歯(上顎前突)や受け口(下顎前突)、歯がでこぼこしている(叢生)など、軽度から中程度の不正咬合の改善を目指したい
- 矯正装置の装着による身体的負担をできるだけ抑えたい
- 治療への抵抗感が少ない方法を希望する保護者の方
プレオルソは、日中1時間と夜間の就寝中に装着するだけなので、お子さまの日常生活への影響が少なく、無理なく治療を続けられるメリットがあります。緩やかな力で顎の成長を促し、将来の本格矯正のリスクを減らしたいと考える方にとって、良い選択肢となるでしょう。
小児矯正に関して
お悩みのある方は、堺市美原区の
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C&C美原デンタルクリニックは、お子さまの健やかな成長と美しい歯並びのために、適切な小児矯正治療をご提案します。
マイオブレースやプレオルソといったマウスピース型矯正装置は、お子さまの成長段階や歯並びの状態、お口の癖の種類によって最適な選択肢が異なります。当院では、お子さま一人ひとりに丁寧に向き合い、保護者の方とともに適した治療計画を考えてまいります。