2026.10.27
マイオブレースの正しい付け方とは?装着時間や効果を高めるためのポイントを紹介
この記事を監修した人
C&C美原デンタルクリニック院長
杉田彰久
院長の杉田は成人・小児矯正を含めた各種先進医療を幅広く診療しており、口腔内の全体を診る全顎的な治療が可能です。特にマウスピース矯正治療を得意とし、MeLoS認定アライナー教育担当講師でもあります。患者様の希望や不安を丁寧に伺い、幅広い治療計画から患者様に適した治療方法を一緒に考え、地域のかかりつけ歯科医を目指しています。
お子さまの歯並びを改善したいけれど、マイオブレースの効果や正しい使い方に不安を感じていませんか。マイオブレースは、お口周りの筋肉を適切に使うことで、歯並びを良い方向へ導きますが、装着方法を誤ると、期待した効果が得られない可能性もあります。
この記事では、マイオブレースの正しい付け方や、効果を高めるためのトレーニング、適切な装着時間までを具体的に解説します。日々の生活で意識すべきポイントもご紹介します。
マイオブレースの正しい付け方

マイオブレースの効果は、正しい付け方にかかっています。この装置は、お口のまわりの筋肉を適切に使い、歯並びを良い方向へ導くことを目指します。
しかし、間違った装着方法では、期待した効果が得られないばかりか、お口に不快感が出たり、治療が長引いたりする原因になりかねません。ここでは、マイオブレースを正しく装着するためのポイントを詳しく解説します。
マウスピースを清潔にする
マイオブレースを装着する際は、まず石けんで手を洗い、マウスピースも常に清潔に保つことが重要です。
手には目に見えない細菌が数多く付着しており、そのままマウスピースに触れると、その細菌がお口の中に入り込んでしまう可能性があります。このことが、感染症だけでなく、虫歯や歯周病の原因となることも考えられます。
向きを確認して歯列に合わせる
マイオブレースには、それぞれ正しい向きがあります。装着する前には、上下や裏表をしっかり確認することが欠かせません。
もし向きを間違えてしまうと、装置が歯列にフィットせず、矯正効果が十分に発揮されない可能性があります。多くのマイオブレースは、上顎と下顎の歯列に合わせて個別に設計されています。
軽く噛んで奥までしっかり装着する
マイオブレースをお口に入れたら、奥までしっかりとフィットさせるために、ゆっくりと「軽く」噛みしめます。装置がお口の中の適切な位置に収まるよう、前歯だけでなく奥歯の部分まで、均等に力が加わるように意識して噛んでみましょう。
唇を閉じて鼻呼吸を意識する
マイオブレースを装着している間は、唇をきちんと閉じ、鼻で呼吸することを徹底しましょう。唇を閉じ、鼻呼吸を習慣づけることは、マイオブレース治療の重要な目的の一つです。
これは、歯並びを整えるだけでなく、顔全体の成長バランスを改善し、健康的な口腔環境を育むことを目指すからです。意識して鼻呼吸を続けることで、自然と正しい呼吸法が身につき、治療効果の向上と全身の健康にも良い影響をもたらすといえます。
マイオブレースで行う
トレーニング

マイオブレース治療は、単にマウスピースを装着するだけではありません。歯並びを整える土台となる、お口周りの筋肉や機能の使い方を根本から見直す「トレーニング」が不可欠です。
このトレーニングは、普段無意識に行っている舌の位置、飲み込み方、呼吸、頬や唇の筋肉の使い方といった口腔機能を正しく導くことを目的としています。装置の力を最大限に引き出し、より良い治療結果を得るために、日々のトレーニングを意識して取り組むことが重要です。
正しい舌の位置を覚える
舌の位置は、歯並びや顎の発育に深く関わる重要な要素です。正しい舌の位置は、舌全体が上あごに吸い付くように密着している状態を指します。
この位置にあると、お口の中の空間が広がり、歯が並ぶスペースを確保しやすくなります。
同時に、鼻呼吸も促されるため、顎の健全な成長にもつながると考えられています。しかし、多くの場合、舌が正しい位置になく、次のような癖が見られます。
低位舌(ていいぜつ)
舌が上あごではなく、下あごに下がっている状態。
舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)
舌が前歯を押してしまう状態。
これらの癖があると、上あごの成長が妨げられたり、前歯が押し出されて「出っ歯」になったりする可能性があります。毎日意識的に練習することで、舌が正しい位置にある感覚を身につけ、自然と習慣化できます。
正しい飲み込み方を身につける
唾液や食べ物を飲み込む動作は、1日に何百回と繰り返されます。この飲み込み方が正しくない場合、歯並びや顎の発育に大きな影響を与える可能性があります。
正しい飲み込み方とは、舌が上あごにしっかりと吸い付き、唇を閉じた状態で嚥下することです。もし、次のような不適切な飲み込み方をしていると、歯並びの乱れにつながることがあります。
舌突出嚥下(ぜつとっしゅつえんげ)
飲み込む際に舌が前歯を押してしまう。
口唇閉鎖不全(こうしんへいさふぜん)
唇を閉じずに飲み込むため、お口の周りの筋肉が十分に機能しない。
これらの癖は、「出っ歯」や奥歯を噛んでも前歯が閉じない「開咬(かいこう)」の原因になります。日々の飲み込み動作を意識的に見直すことで、舌や口唇の正しい動きを促し、歯並びへの悪影響を防ぐことにつながります。
鼻呼吸を習慣づける
鼻呼吸は、健康な身体と美しい歯並びを育む上で、非常に重要な呼吸法です。マイオブレース治療の目的の一つに、この鼻呼吸の習慣化があります。なぜなら、鼻呼吸が身につくと、お口周りの筋肉が自然と引き締まり、歯並びが整うサポートになるからです。鼻呼吸を習慣づけるためのトレーニングでは、日中だけでなく就寝中も、意識して唇を閉じることが大切です。
- 意識的な口唇閉鎖
リラックスしている時でも、唇を軽く閉じるように心がけましょう。
- 口周りの体操
唇をすぼめたり、広げたりする簡単な運動も、口輪筋(こうりんきん)を鍛えるのに役立ちます。
鼻呼吸が身につくと、歯並びの改善だけでなく、免疫力の向上や睡眠の質の改善など、全身の健康にも良い影響が期待できます。
頬と唇の筋肉を鍛える
お口周りの筋肉、特に頬と唇の筋肉(口輪筋)は、歯並びを整える上で重要な役割を担っています。歯は、舌が内側から押す力と、頬や唇が外側から抑える力のバランスによって、適切な位置に保たれています。このバランスが崩れると、歯並びが乱れやすくなるのです。口輪筋が弱い場合、次のような問題が生じることがあります。
生じる問題
- 口がポカンと開く
無意識のうちに口が開いてしまい、口呼吸の原因となる可能性があります。
- 唇が閉じられない
食事中や会話中に唇をしっかり閉じることが難しくなることがあります。
- 歯並びの乱れ
外側から歯を支える力が弱いため、舌の力に負けて歯が前方に傾いたり、歯列が狭くなったりする可能性があります。
これらの問題を改善し、マイオブレースの治療効果を最大限に引き出すために、口輪筋を鍛えるトレーニングが欠かせません。
これらの運動を毎日継続することで、口元の筋肉が引き締まり、マイオブレース治療をサポートしながら、自然で健康的な口元へとつながっていくでしょう。
マイオブレースの装着時間

マイオブレースの治療で、期待する効果を確実に得るためには、装着時間が非常に重要な要素です。
この装置は、決められた時間を毎日使い続けることで、お口周りの筋肉を正しく機能させ、鼻呼吸といった良い習慣を身につけることを目指します。マイオブレースの装着は、主に次の2つの時間帯で行います。
就寝中
眠っている間に、無意識に行っているお口の悪癖(口呼吸や舌の位置のずれなど)を改善し、正しい口腔機能を定着させることを目的とします。
日中1〜2時間
この時間は、意識的にマイオブレースを装着し、舌の位置や飲み込み方、鼻呼吸などのトレーニングを行う大切な時間です。お口周りの筋肉を積極的に使うことで、正しい機能をより早く習得できるようになります。
マイオブレースの効果を
高めるためのポイント

マイオブレースの効果は、装置の装着だけでなく、日々の生活習慣が大きく影響します。
お子さまの健やかな成長を促し、治療効果を最大限に引き出すためには、いくつかのポイントがあります。これらを意識して取り組むことで、より良い治療結果につながるでしょう。
装着時間を守る
マイオブレース治療の成功には、歯科医師から指示された装着時間を厳守することが欠かせません。この装置は、お口周りの筋肉のバランスを整え、正しい口腔機能を育むことを目的としているため、毎日継続して装着することでその効果が発揮されます。
一般的には、就寝中と日中に1〜2時間の装着が推奨されています。装着時間が不足すると、装置が本来の働きをしにくくなり、治療の進捗が滞る可能性があります。日々の生活の中で、宿題やテレビを見る時間などを活用し、お子さまと一緒に時間を決めて楽しく取り組めるようサポートすると良いでしょう。
トレーニングを毎日継続する
マイオブレースの治療効果を高めるためには、装置の装着と並行して、日々のトレーニングを継続することが不可欠です。このトレーニングは「口腔筋機能療法」と呼ばれ、歯並びを整える土台となるお口周りの筋肉や機能の使い方を根本から見直すことを目的としています。
これらのトレーニングを毎日続けることで、歯並びの改善だけでなく、顎の正常な成長を促し、呼吸や発音といったお口の機能全体が改善に向かうことが期待できます。正しいお口の使い方が習慣となり、治療後の安定した状態を保つことにもつながるといえます。毎日の歯磨きのように、生活の一部としてお子さまと一緒に楽しみながら取り組む工夫をすると良いでしょう。
装着中は口を閉じて鼻呼吸を意識する
マイオブレースを装着している間は、意識的に口を閉じ、鼻呼吸をすることが治療効果を高める重要なポイントです。この装置は、口呼吸から鼻呼吸への移行をサポートする役割も担っています。
定期的に通院する
マイオブレース治療の成功には、定期的な通院を欠かさないことが鍵となります。クリニックでの定期検診は、治療の進行状況を確認し、必要に応じて装置の調整を行うために非常に重要です。歯科医師は、お口の状態、装置が正しく機能しているか、トレーニングが適切に実施できているかチェックします。問題が見つかった場合は、その場で適切に対応し、治療計画を修正することもあります。
また、定期通院は、治療に関する疑問や不安を直接相談できる貴重な機会でもあります。通院を継続することで、お子さまの治療に対するモチベーションを保ち、歯科医師とご家族が一体となって治療を最後までサポートできるといえます。
子どもに治療の重要性を理解してもらう
マイオブレース治療を効果的に進めるには、お子さま自身が治療の重要性を理解し、納得して取り組むことが最も大切です。新しい装置の使用や毎日のトレーニングは、お子さまにとって負担に感じる可能性もあります。そのため、以下のような点を分かりやすい言葉で丁寧に説明してあげましょう。
- なぜこの治療が必要なのか
- 治療によってどのような良いことがあるのか
具体的なメリットを伝えることが効果的です。例えば、「歯並びがきれいになるだけでなく、元気な体に育つ手助けになるよ」「虫歯や風邪になりにくくなるんだよ」といった声かけも良いでしょう。
また、治療を頑張っているお子さまを認め、褒めることもモチベーションの維持につながります。保護者の方が積極的に治療に関わり、お子さまと一緒に目標に向かって取り組む姿勢を見せることで、お子さまも前向きに治療を進めやすくなると考えられます。
マイオブレースでの歯並びの
治療について詳しく知りたい方は、
堺市美原区の
「C&C美原デンタルクリニック」へ
ご相談ください

マイオブレース治療は、お子さまの健やかな成長と美しい歯並びを育むための重要なステップです。しかし、新しい治療法だけに、「本当に効果があるの?」「うちの子に合うのかしら?」「費用はどれくらいかかる?」といった疑問や不安をお持ちになるのは当然のことです。小児矯正治療実績が豊富な堺市美原区にある「C&C美原デンタルクリニック」では、そうした皆さまの疑問に寄り添い、マイオブレースに関する様々なご相談を承っています。