2026.06.26
床矯正の費用はいくら?保険適用・医療費控除は受けられるのか解説
この記事を監修した人
C&C美原デンタルクリニック院長
杉田彰久
院長の杉田は成人・小児矯正を含めた各種先進医療を幅広く診療しており、口腔内の全体を診る全顎的な治療が可能です。特にマウスピース矯正治療を得意とし、MeLoS認定アライナー教育担当講師でもあります。患者様の希望や不安を丁寧に伺い、幅広い治療計画から患者様に適した治療方法を一緒に考え、地域のかかりつけ歯科医を目指しています。
お子様の歯並び、気になっていませんか?将来の健康を考えつつも、治療にかかる費用や保険の適用、お子様への負担など、不安は尽きないでしょう。
そんな時におすすめしたいのが「床矯正」です。これは、お子様の顎の成長を優しくサポートし、将来美しい歯並びへと導く可能性を秘めた治療法です。
本記事では、床矯正の具体的な費用相場、健康保険や医療費控除の適用条件、さらには治療のメリット・デメリットまで、保護者の方が抱える疑問を一つひとつ解消していきます。お子様にとって適切な選択をするための一歩として、ぜひ最後までお読みください。
そもそも床矯正とは

床矯正(しょうきょうせい)は、お子様の歯並びの土台となる「顎の骨」の成長をサポートし、これから生えてくる永久歯がきれいに並ぶためのスペースを十分に確保するための矯正装置です。
特に、骨がまだ柔らかく成長の途中にある時期に、取り外し可能な装置を使って、顎の骨格を正しい方向へ優しく導いていきます。
出っ歯や受け口など上下の顎のバランスが悪い場合は牽引装置などを併用し顎の位置のズレを改善します。歯がきれいに並ぶスペースができることで、健康な歯を抜かずに矯正できる可能性が高まります。
また将来、本格的な矯正治療が必要になったとしても、治療期間や費用を抑えられるかもしれません。取り外し式の装置なので、学校や食事の時間は外すことができ、お子様の生活への負担が少ないのも特徴です。
床矯正の費用相場を
治療の流れとともに紹介

床矯正を検討されている方にとって、費用はとても気になるポイントでしょう。「どのくらいの費用がかかるのか」「治療のどの段階で料金が発生するのか」といった疑問は当然のことです。
ここでは、床矯正治療がどのようなステップで進むのかを具体的に示しながら、それぞれの段階で必要な費用について詳しく解説します。
1.カウンセリング
初めてクリニックを訪れると、まずはカウンセリングからスタートします。この段階では、お子様の歯並びの状態、親御さまが希望する治療内容や目標、日常生活で気になることなどを丁寧に伺います。
また、床矯正治療の概要や、お子様に合わせた治療の選択肢、おおよその治療期間、そして全体にかかる費用についても説明があります。疑問や不安な点は、この時に遠慮なく質問して解消しましょう。
この初診カウンセリングは、無料で実施しているところもあれば、数千円の初診料がかかる場合もあります。これは、専門的な診察や相談時間に対する費用となるためです。
2.精密検査
カウンセリングで床矯正治療の必要性を感じたら、次は精密検査に進みます。ここでは、最適な治療計画を立てるために、お口の情報を詳細に調べ、歯並びの具体的な問題点を把握する必要があるからです。単に歯並びを見るだけでなく、
- 歯型採り現在の歯の並び方や噛み合わせを正確に再現します。
- レントゲン写真目に見えない顎の骨の状態、永久歯の生え方、歯の根の向きなどを確認します。
- 口腔内写真・顔写真顔全体のバランスや口元の状態を記録します。
これらの検査を通して、お子様一人ひとりの顎の成長や歯並びの状況を分析します。この精密検査にかかる費用は、クリニックや検査内容によって差がありますが、一般的には数万円程度かかることがほとんどです。
3.矯正開始
精密検査の結果をもとに、治療計画を具体的に提案します。この計画内容と費用について十分に理解し、同意いただけたら、いよいよ床矯正装置の製作が始まります。
床矯正装置は、お子様一人ひとりの顎の形や歯並びに合わせて、オーダーメイドで作られます。既製品ではなく、その子専用の装置だからこそ、効果的に顎の成長を促し、歯が並ぶスペースを広げることができるのです。
装置が完成したら、クリニックで実際に装着し、正しい使い方やお手入れ方法について詳しい説明を受けます。この段階で、床矯正装置自体の費用が発生します。装置の種類や治療の複雑さによって費用は変動しますが、治療費全体の中でも大きな割合を占めるのが一般的です。
4.通院
床矯正治療が始まると、定期的な通院が必要になります。装置を着けていればすぐに歯が動くわけではなく、治療が順調に進んでいるか、装置が正しく機能しているかを継続的に確認することが大切だからです。
通常、月に1回程度の頻度で通院することが多いです。通院ごとに、装置の調整や処置にかかる費用として、数千円程度の「調整料」が発生します。定期的な通院は、治療の効果を最大限に引き出し、スムーズに治療を進めるために欠かせないステップです。
床矯正は保険適用で受けられる?

「床矯正を受けたいけれど、費用がどれくらいかかるのか」「保険は適用されるのか」といった疑問をお持ちの方も少なくないでしょう。
結論からお伝えすると、床矯正を含む歯科矯正治療のほとんどは、健康保険の適用外となり、費用は全額自己負担の「自由診療」です。
保険が適用される「特別なケース」とは
しかし、すべての歯科矯正治療が保険適用外というわけではありません。厚生労働大臣が定めるごく一部の疾患や症状に限り、床矯正を含む矯正治療に健康保険が適用されることがあります。具体的には、以下のような疾患が保険適用の対象となることがあります。
- 生まれつきの疾患
唇や口の天井に裂け目がある「唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)」など、先天的な異常によって歯並びや顎の成長に問題がある場合。
- 顎の骨の成長に問題がある場合
「顎変形症(がくへんけいしょう)」のように、顎の骨の大きさや形、位置に著しいズレがあり、外科手術を伴って矯正治療が必要となる場合。
- その他、特定の疾患
国の定める59種類の疾患が対象となります。
これらのケースでは、歯並びを整えることが咀嚼(そしゃく)機能や発音機能の改善など、身体の基本的な機能を取り戻すために不可欠な医療行為と判断されます。
床矯正は医療費控除の対象になる
医療費控除は、ご自身やご家族が年間で支払った医療費が、ある一定の金額を超えた場合に、所得税や住民税の負担が軽くなる制度です。
具体的には、支払った医療費の一部が課税所得から差し引かれ、その結果、納める税金が少なくなる、あるいはすでに納めた税金が戻ってくる(還付される)仕組みです。
床矯正の治療費は、多くの場合「医療費控除」の対象となりますが、医療費控除を受けるには、ご自身で税務署に「確定申告」の手続きを行う必要があります。年間を通じて支払った医療費の領収書はすべて大切に保管しておきましょう。
床矯正のメリット

床矯正にはいくつかの大きな利点があります。ここでは、床矯正が持つ具体的なメリットを一つひとつご紹介します。
取り外しができる
床矯正装置の特長の一つは、ご自身で自由に取り外せる点です。これは、お子様の日常生活における快適さに大きく貢献します。
例えば、食事の際には装置を外せるため、食べ物が挟まる心配がありません。普段と変わらないメニューを選べ、食事の時間を楽しめます。
また、歯磨きの際も装置を取り外せるため、歯や歯茎だけでなく、装置自体もすみずみまで丁寧に磨けます。これにより、お口の中を清潔に保ちやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを減らすことにもつながります。
抜歯をせずに治療できる
床矯正は、多くのケースで健康な歯を抜かずに歯並びを整えられる可能性のある治療法です。歯並びが悪くなる主な原因は、歯が並ぶスペースが足りないことにあります。特に、顎の骨が小さいために歯が収まりきらず、デコボコの歯並びになってしまうケースが少なくありません。
床矯正では、取り外し式の装置を使って顎の骨をゆっくりと広げていきます。これにより、永久歯がきれいに並ぶための十分なスペースを確保できます。
痛みが少ない傾向にある
床矯正は、一般的なワイヤー矯正と比較して、痛みが少ない傾向にあると言われています。その理由は、床矯正が「顎の骨を広げて歯が並ぶスペースを作る」ことに重点を置いているためです。
歯に直接強い力をかけて無理に動かすのではなく、顎の自然な成長を促し、歯が自ら正しい位置へ移動するのをサポートします。この「痛みの少なさ」は、治療への一歩を踏み出す上で大きな助けとなるでしょう。
ワイヤー矯正に比べて費用が安い
床矯正は、多くの一般的なワイヤー矯正と比較して、治療にかかる費用を抑えられる傾向にあります。この費用の違いは、使用する装置の構造や治療のアプローチによるものです。
ワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットを取り付け、ワイヤーで固定して定期的に調整が必要です。一方、床矯正は取り外し可能な装置を用い、患者様ご自身で装置のネジを少しずつ回して顎を広げていきます。
床矯正のデメリット

滑舌が悪くなる
床矯正の装置は、お口の中に装着する取り外し式です。そのため、特に治療を開始して間もない頃は、装置が舌に触れることで、少し話しにくくなったり、いつもより滑舌が悪く感じたりすることがありますが、ほとんどの場合、お口や舌が装置に慣れてくると、自然と話し方も元に戻っていきます。
管理が必要になる
床矯正装置は、ご自身で取り外しができる点がメリットですが、その分、お子様自身、そして親御さまの次のような協力が不可欠です。
- 決められた時間の装着装着時間が不足すると、計画通りに歯が動かず、治療期間が延びてしまう可能性があります。
- 紛失防止お食事や歯磨きの際に装置を外すため、紛失しないよう専用ケースで保管する習慣をつけましょう。
- 清潔な状態の維持装置を清潔に保つことも非常に重要です。お口の中に入れるものですから、毎日の歯磨きと同じように、専用のブラシや洗浄剤を使ってきれいに洗い、細菌の繁殖を防ぐ必要があります。
これらの管理をきちんと続けることが、治療を成功させるための重要な鍵となります。
治療できる歯並びが限られている
床矯正は、どんな歯並びにも対応できる万能な治療法ではありません。
床矯正は、あくまで「顎の成長をコントロールし、歯が並ぶスペースを広げる」ことに主眼を置いた治療です。
そのため、すでに永久歯がきれいに並びきらないほど重度のデコボコした歯並び(叢生)や、顎の骨格自体に大きなズレがある場合、あるいは歯が全く生えてこない(先天性欠如)などの複雑なケースでは、床矯正単独での治療は難しいことがあります。
このような場合は、ワイヤー矯正など、他の矯正治療法と組み合わせるか、別の方法を検討する必要が出てくるかもしれません。
床矯正の費用詳細が
気になる方は、
堺市美原区の
「C&C美原デンタルクリニック」へ
ご相談ください

床矯正の費用や、保険適用、医療費控除について、多くの情報をご覧になり、さまざまな疑問をお持ちではありませんか?この記事では一般的な費用目安や制度についてお伝えしましたが、実際のお口の状態や、望むゴールによって、一人ひとりの治療費は大きく変わってきます。
あなたのお子様に本当に合った治療法や、それに伴う正確な費用を知るには、専門知識を持つ歯科医師に直接ご相談いただくのが一番の近道です。C&C美原デンタルクリニックでは、まずお子様のお口の状態と、親御さまの治療に対するご希望をじっくりとお聞きします。
まずは、お電話またはウェブサイトからお気軽にご予約ください。専門の医師がお待ちしております。